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About Oida

Oidaは漢字で「種田」と書きます。これは僕の祖父母の苗字です。

自分が行う小さな活動が種となり、いつか芽を出して花開いてほしい――

そんな思いを込めて、この名前を使わせてもらっています。

そもそも僕が料理の道に進もうと思ったのは、「わからなかった」から。ソースになぜとろみが付いているのか、なぜ冷やすと固まるのか。理解したくて専門学校に進みました。だから僕の料理のルーツは、「理解したい」「知りたい」という興味にあります。

今では店を持ち、シェフという立場で働いてはいますが、

自分が料理を「わかっている」とは、まだ到底思えません。

もちろん、ある素材に対する定番の調理法やこれをしておけば美味しいという鉄板は、これまでの経験で一通り押さえています。

でも、決まったやり方を覚えて失敗なく再現できることが、

本当に「理解した」ということなのか。

そこにはずっと疑問があります。

だからまずOidaでは、食材を観察するところから始めます。

直感を頼ったり、成分を調べたりしてよくわからないことも試してみる。その結果、たくさん失敗もします。

けれど、この非効率で、時には無駄にしか思えない時間と経験こそが、

Oida の基礎になっていると感じています。

僕は「理解したい」から、この方法を選びました。

こんなやり方は、スピードの早い都会ではなかなかできません。

だからこそ、素材により近い場所で、少しずつ積み上げていける地方を選びました。

人の考え方はさまざまですが、

食の世界に没頭したい、好奇心を爆発させたい、

そんな人たちが他にもきっといるはずだと思っています。

この Oida が、そういう人たちの受け皿のひとつになれたら。

ここからまた新しい種が生まれ、面白い世界が立ち上がっていくかもしれない。

そんな種をまけたらうれしい――

Oida という名前には、そんな願いが込められています。

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Ingredients driven

素材・観察・問い

Oidaの料理は、国やジャンルではなく
“Ingredients driven(素材主導)”という考え方で成り立っています。

料理人としての出発点はフランス料理でしたが、
その後オーストラリア、ロンドン、スウェーデン、日本と、
さまざまな土地のレストランで働いてきました。


オーストラリアではカンガルーなど土地ならではの素材を使った料理、スウェーデンでは多様な乳製品を軸にした料理づくりに携わり、岐阜では日本料理店でも経験を積みました。

そうした経験から学んだのは、
「◯◯料理」という型に素材を当てはめるのではなく、
その土地で出会った素材から料理を組み立てる姿勢です。
フランス料理の技術は土台として持ちつつも、
Oidaではフランス料理という看板は掲げていません。
ソースや火入れ、発酵の知恵など、各地で身につけた要素を必要に応じて
引き出し、応用し組み立て直していきます。

使う食材は、東海や北陸のものを中心に、日本各地の生産者さんが育てた食材です。
日本には、まだ自分がよく知らない優れた素材がたくさんあります。
それぞれの香りや質感、季節ごとの変化を観察しながら、
「この素材なら、どんな姿が一番いきいきとするか」を探っていく。
そのプロセスこそが、Oidaが考える“素材主導の料理”です。

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パンという、もうひとつの主役

パンもまた、Oida の“素材主導”を体現する大切な要素です。

 

ロンドンで初めて高加水のサワドーブレッドに出会ったときの体験は、僕が「ソースとは何か」を知りたくて料理の専門学校に進んだときと、まったく同じ感覚でした。

なぜ、ほとんど液体のような生地が、あの軽さと香りをもったパンになるのか。

そもそも発酵とは何なのか。

それが理解できず、毎晩のように英語のパンの本を読み漁るところからパンづくりが始まりました。

 

パンは、僕に「発酵とはどういう現象か」を教えてくれた存在です。

生地の状態を観察し、小さな変化の理由を考え続けるこの姿勢が、いまの Oida の料理全体の考え方の土台になっていると思います。

 

現在 Oida では、サワドーブレッドと呼ばれる天然酵母を用い、

安八町で湧き出る地下水をたっぷり含ませて生地を発酵させています。

いま自分が作っているパンはすべて、ロンドンでパンを学んでいたときに抱いた

「このサワドーを日本の小麦粉でも再現できるのだろうか」という問いから始まっています。その流れから、ここでお出しするパンは、すべて国産小麦のみを使って焼き上げています。

 

コースの中でお出しするパンは、料理の添え物ではなく、

一連の流れの中で「もうひとつの主役」として存在するものです。

料理とパンの両方で、小さな実験と観察を重ねていくこと。

その積み重ねが、Oida らしい料理の表現となります。

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  • Instagram

@Oida Bread

Address

500 Terry Francois Street

San Francisco, CA 94158

Opening Hours

Mon - Fri: 11am - 10pm
​​Sat - Sun: 11am - 12am

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